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社長のちょっと聞いてごしない!
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NO.52
原点回帰
2014年3月
代表取締役社長 大野木 昭夫

 今月は、町の肉屋さんから焼肉チェーンを現在90店舗まで展開している社長さんの講演を聞く機会がありました。二代目の社長は、業界の厳しい価格競争に勝ち残るために業務の効率化をとことん追求し、また二度の大きな経営危機を乗り越え店舗拡大をされています。二度の経営危機とは記憶に新しい狂牛病の蔓延による客離れであり、それに伴ってチェーン店すべてが赤字化するといった危機でした。この時、「価格だけの競争」であれば体力がなくなったらつぶれるだけであり、価格以外で他社と差別化する必要があると強く思ったということでした。その結果、町の肉屋の心がけ「店頭でお客様によりよい食材を提供する」ことに徹し、そして、これまで効率化を追及して外注に依存していた調理済み肉を提供するシステムを見直して、「自らが肉を切り調理する」肉屋へ「原点回帰」することで価格以上の差別化を成し遂げられたのです。


 私たちの業界でも同様です。起業したときは、すべて自分たちで実務をこなしていきますが、業務を拡大して行くに従い協力業者へ業務をお願いするようになり、いつの間にか下請け依存の体質になっていくのです。たとえば、測量設計コンサルタント業界が拡大傾向にあった昭和60年代は、ボーリング調査と土質試験は自前でやる業者が多かったのですが、その他の業務を拡大するともに業務の効率化と利潤追求のために外注化へと進んでいきました。その結果、現在ボーリング作業ができるさく井業者の高齢化と人手不足が生じています。そして、協力業者の意向と能力が自社の営業活動や業務遂行のカギを握ってしまうのです。
 このような傾向が見えたときには、迷わず「原点回帰」をして自らの技術力を洗い直し、業務遂行に必要な技術を習得するチャレンジをしましょう。ただ、今さらに自らがボーリング作業を習得できませんからまったく元のように戻ることは不可能ですが、作業の要点を掴むことはできます。そして自らができる技術と協力業者にお願いする業務を一体化して品質確保するシステムづくりが他社には真似ができない業態になります。


 新年度になり、新しい業務の発注が増えてきます。自社の得意とする業務について受注獲得に動くことは当然ですが、受注拡大と技術力アップの面では、これまで業務経験がない新しい分野へチャレンジすることです。そして今まで経験のないことにチャレンジするとき、誰でも未経験の事に尻込みしますが、自分が過去に仕事を完遂したときの心意気を思い起こせばすべてがチャレンジの連続です。
 そして登山で道に迷ったとき、分岐点のたびに進路を判断していてはますます迷い込むだけです。このようなときは、無理なチャレンジをしないで再度ベースキャンプに戻ってやり直すことです。  困ったとき、行き詰ったときは「原点回帰」で物事を考えてみましょう。
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